掏摸(スリ) (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社 (2013年4月6日発売)
3.49
  • (243)
  • (675)
  • (680)
  • (188)
  • (39)
本棚登録 : 6229
感想 : 627
3

アンダーグラウンドな、小説。
天才スリ師の、生き様。

本を開くと、ひやりとして、温度がぐっ、と下がるような。
まるで、暗がりの中にいるような。

中村さんの作品は、もうずいぶん前に読んだ「土の中の子供」以来。
その時は、正直「9ヶ国語で翻訳」されるような、「世界が認めたミステリー小説」を描くような印象は持っていなかったけれど。

「掏摸」はものすごく低体温ななかに、体温があって。それは、子どもとのやりとりで。わたしはそのシーンが、すごく、好きだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年2月8日
読了日 : 2014年2月6日
本棚登録日 : 2014年2月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする