ぼんくら(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年4月15日発売)
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本棚登録 : 6603
感想 : 467
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鉄瓶長屋で事件が起こる。
店子の娘が兄を手にかけてしまったという。
そこからはじまる差配人の出奔、らしからぬ差配人の出現、相次ぐ店子の家移り。
日常ののんびりした風景にさしはさむ影・・・。

ぐうたらした町役人平四郎のキャラクターのおかげか、町人と役人の間はぎすぎすしておらず、そこに忍び寄るぼんやりと暗い影を追うミステリーとして仕上がっています。
定町廻り平四郎、中間の小平次、長屋の良心ともいえる世話好きのお徳、若き差配人佐吉、佐吉が引き受けた迷子長助、元売春婦のおくめ、平四郎の甥っこ弓之介、隠密廻り黒豆とたくさんの愛すべきキャラクターが出てきます。
ついつい先へ先へとページを繰ってしまう。
謎を共に追ってゆくのも面白く、日常の風情もよく、とてもよいお話。
まだ続くようなのでうれしい!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: まじめな本
感想投稿日 : 2019年1月14日
読了日 : 2019年1月14日
本棚登録日 : 2018年8月24日

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