彼らは世界にはなればなれに立っている

著者 :
  • KADOKAWA (2020年10月30日発売)
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本棚登録 : 594
感想 : 76
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★2.5 苦しくて再読はないかなという意味で

人は哀しい程未熟な存在であると思い知らされる。
社会的な生き物だから大衆に流されるのは容易いし、理性や良心も、状況の変化等少しの取っ掛かりや鬱憤の蓄積ですぐに崩れてしまう。性衝動は誰にでもあるもので、欲望に抗おうとしなくなれば、女こどものような弱い存在はすぐに食い物にされる。

今の生活に身を置く自分は、そんな事はしない、良くないことだ、と言い切れるけれど、例えば閉鎖的な集団社会の中で、災害時や戦時下で、私たちは私たちの理性を保ち続けることができるのでしょうか。
何を以て自分の良心を守り続けることができるのだろうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月19日
読了日 : 2022年12月19日
本棚登録日 : 2022年12月19日

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