★4.5
なんていうか、とても不思議な読み心地の話だった。
どちらかというと閉鎖的で特殊な環境であるからか(あと時代が少し昔?)、どこか現実じゃないような、ファンタジックな、ふわふわしてるような読み心地。
物語は主人公の少女が母親に捨てられるところから始まり、読み進めるうちに複雑なお家の事情等も明らかになってくる等、なかなかシリアスではあるけれど、全体として暗くはない。
展開はコツコツと、という印象だが、耀子と立海の特別な絆や、彼女が少しずつ自分の花を咲かせていこうとしてる姿、また周りの人と関係を築いていく様子に心は温かくなる。心に響く言葉もあり、なんていうか、とても滋味深い1冊。
しかし、まさか離れ離れになって終わるとは。
最後の青井さんの言葉、おじいさんと耀子の場面、耀子が学校に行く場面には、怒涛のようにそれぞれに胸に迫るものがあった。
登場する人物ひとりひとりに、まだ何かここでは描ききっていない含まれた背景がありそうだなという印象。
これからどうなるのかとても気になる!シリーズになっているみたいなので期待。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年4月8日
- 読了日 : 2018年4月8日
- 本棚登録日 : 2018年4月8日
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