宴のあと (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1969年7月22日発売)
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本棚登録 : 1860
感想 : 168
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三島由紀夫が生きていた時代を思えば、政治的な皮肉も含まれた作品であろうことは想像に難く無いのだけれども、そういった内容的な面白さより、三島由紀夫の人間の洞察の鋭敏さと、それを極めて的確に表現しきる描写力と語彙量がまず目立った。併せて、季節のものや自然のものを色鮮やかに表現しきる叙述力がとにかく凄まじい。二人の恋路も選挙も、どこか俗っぽく、特に野口の語る理念から程遠いところの対比が人間臭い。決して古臭い感じがしないことにも驚く。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年1月10日
読了日 : 2018年1月10日
本棚登録日 : 2018年1月10日

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