再読。「読むと不愉快になる」と帯に堂々と明示してある本ですが、私は読んでいて不愉快というよりむしろ辛かったです。なぜ私は私のことが嫌いなのか、今まで無意識に考えるのを避けていたことをはっきりと眼前に突きつけられた感じ。特に後半は、一文一文が鋭利な刃物になって心臓を抉ってくる。
上野的に言えば、私は典型的な「女の顔をした息子」で、それでいて紛れもない「名誉男性」志望者なんだと思う。男は嫌いだけど、女扱いされるのはもっと嫌い。東電OLの彼女はジェンダーに勝てなかった「未来の私」の姿かもしれないと思うと、背筋が寒くなる。それから、男性と女性それぞれのコミュニティにおける関係の非対称性。ホモフォビアと男性のミソジニーって、異物排斥という意味では似たり寄ったりなのね。くやしい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年2月15日
- 読了日 : 2012年2月15日
- 本棚登録日 : 2012年2月15日
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コメント 1件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2013/04/17