外科医 須磨久善

著者 :
  • 講談社 (2009年7月22日発売)
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本棚登録 : 457
感想 : 65

初めてこの人の名前を聞いたけど、
医龍のドラマとチーム・バチスタの栄光の医療監修
やってたみたいでびっくり。
確かにこの2つの医療監修務めるには最適の人物だと思いました。

新しいこと・出る杭を嫌うネガティブな日本の国民性をもどかしく思ったり、
どんどん新しいことを受け入れるポジティブな欧米の国民性を
羨ましく思ったり、
医療のの専門の細分化に疑問を持ったりしましたが、
一番印象に残ったのは”いつでも初心を忘れない”という
今まで何度も耳にした言葉でした。
最先端医療を開発・活用してもそれはなんのためなのか、
医療とは、ということを常に念頭に置いて進んでいる。
妥協せず、進取の精神に富んでいる。

この人は「病院とは人生を取り戻すための舞台だ。
単に壊れた部品の修理工場というだけではなく、
価値観を見直すためのステージでもある。」
と考え、だから自分の病院を作る時、
「黄泉の世界に旅立つ死人と、
治癒し社会復帰していく生者のために、
立派な舞台を作りあげたい。」
と願った。

そう考えると、私が看護師も、その一端を担う重要な役割なのだと
改めて感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 医療系小説
感想投稿日 : 2012年10月6日
読了日 : 2010年6月20日
本棚登録日 : 2010年6月20日

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