矢作+司城コンビによる幕末クライムノベル! 装丁の
イラスト...カッコいいよねぇ。様々過去の名作映画への
オマージュが盛り込まれたという今作。もう随所に
バリバリに映像化を想定したようなシーンや
台詞が盛りだくさん。エンタメ度高いです。
しがない渡世人「亮介」「欣蔵」がひょんな事で
手にする連射ライフルとピストル。人生の目標の
ない2人がこの武器片手に始めたのが「股旅ギャング」
を名乗り、賭場ギャングから次第に義賊へと
変貌を遂げるクライムロードノベル。恐らく
読者は頭の中でシーンの構図や役者のキャスティングを
しながら読んでいるんじゃないでしょうか?
作中の登場人物も坂本龍馬、清水の次郎長、
土方歳三、松平容保などが登場し、様々な
形で股旅ギャングに絡んできます。
前半はコメディタッチの渡世人情ものから
次第に「明日に向かって撃て」を経て、
ヒロインを巻き込んで「俺たちに明日はない」
へと流れていく、怒濤のエンタメ。
面白いんですが惜しむらくは、ページ数の
少なさと圧倒的な悪の対象の不在、そして
もっと涙腺を崩壊されるような高揚感を
あくまでも活字...で煽って欲しかった...かも。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内作家や〜
- 感想投稿日 : 2013年1月18日
- 読了日 : 2013年1月18日
- 本棚登録日 : 2013年1月18日
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