夏の裁断

著者 :
  • 文藝春秋 (2015年8月1日発売)
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本棚登録 : 947
感想 : 122
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こんな、たった124ページでここまで苦しくて辛くて傷つけられる本は初めてだ 
友人に勧められて読んだ島本理生 普段あまり読まないけど、なんというかはっきり言わずフワッと流して書く方なんだなぁと…それでいてフワッとさせ方が上手 だんだんあのパーティーの日に何があったのか、どういう経緯でそうなったのか知ってやるせない気持ちになった
柴田の「僕、萱野さんのこと拒絶しましたっけ?」で急に刺されたしウワー!!!!!!こいつ!!!と叫び出しそうだった 会う度会う度ゼロに戻るようで、かと思うと急に距離を近づけてきたりとこうやって人を操るのに長けてる人いるよね 
心理学を学んでいたのに人に操られ、どんどん柴田に絡めとられていく様子が本当に洗脳のようで恐ろしい 逆に学んでいたからこそ操りやすかった…?教授がいい人でよかった

誰にも自分を明け渡さないこと。選別されたり否定される感覚を抱かせる相手は、あなたにとって対等じゃない。自分にとって心地よいものだけを摑むこと(p.117)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 島本理生
感想投稿日 : 2023年2月24日
読了日 : 2023年2月22日
本棚登録日 : 2023年2月7日

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