これは良かった!久々に「小説」を読んだという気がする。村上春樹がエルモア・レナードを訳す、しかもそれがなんと西部劇、と二重に驚かされた本書。訳者あとがきで述べられているとおり、ちっとも古びていなくて、実にクールだ。
オンブレ(男)と呼ばれる主人公ジョン・ラッセルの造型がすばらしい。本作は映画化されていて、ラッセルはポール・ニューマンが演じたそうだが、いやあさぞかしかっこよかっただろうな。私としては、もうちょっと荒っぽい雰囲気の人が良いようにも思うが、うーん、誰だろう。
ラッセル以外の人物も皆、それぞれのアクがある。これまた村上春樹が書いているとおり、金輪際改心したりしないだろうという悪党たちの描き方に、エルモア・レナードらしい「華」があり、もっとこういうのを読みたくなった
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外の小説
- 感想投稿日 : 2019年1月9日
- 読了日 : 2019年1月9日
- 本棚登録日 : 2019年1月9日
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