虎口からの脱出 (新潮文庫 か 22-2)

著者 :
  • 新潮社 (1990年1月1日発売)
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感想 : 16
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25年ぶりの再読。
歴史の転換点、張作霖爆殺事件を目撃した一人の中国人少女。彼女を上海へと逃がす為に逃避行へと集う、はぐれ航空少尉西真一郎、あらくれアメリカ人オライリー。

コルト45、南部14年式、SAA、そして空冷式M1919マシンガンに守られた濃紺のデューセンバーグ・モデルXが満州の荒野を疾駆する。奉天より上海へ、1600キロの果てに待ち受けるのは、謀略を暴くべく追っ手を放つ奉天軍、国民党軍、そして目撃者の抹殺を謀らんと追い縋る大日本帝国・関東軍!

いい男、いい女。洒脱な口調と破天荒なカタルシス。
処女作だけに今見ると荒削りな印象があるものの、作者が持つ冒険小説へのロマンと憧憬が情熱的に筆を走らせているのが見え、とても心地よく喝采を送ってしまう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年10月18日
読了日 : 2010年10月18日
本棚登録日 : 2015年10月18日

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