アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店 (2005年6月25日発売)
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本棚登録 : 7173
感想 : 750
3

ずいぶん昔に出た本だが、少し前にフォローしている方のレビューを読んで「読みたい」に入れていた。

中学生が主役の、3つのピアノ曲をもとにした3つの物語。少年たちだけで過ごす海辺の別荘、誰も来ない旧校舎での二人だけの会話、風変りな先生と突然現れたフランス人のおじさんとともに楽しんだピアノ教室。
読み始めれば、うまく言い表せないが、最近の本とは異なる文章の雰囲気を感じ、なんだか懐かしい感じになる。
ちょっとモヤっとすることや我慢しなければならないことはあるけれど、生き辛いや心が塞ぐでもなく、少年少女のこれからの人生に対する楽観や肯定があり、本を閉じてからは多感な時間の終わりに切なさが沁みてくる。
二つ目の話の彼と彼女の健気さがかわいくて、一番好き。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2024年読んだ本
感想投稿日 : 2024年2月24日
読了日 : 2024年2月21日
本棚登録日 : 2024年2月24日

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