アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 723
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043791019

作品紹介・あらすじ

ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。シューマン、バッハ、そしてサティ。誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べに乗せておくるとっておきの短編集。

感想・レビュー・書評

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  • クラシックピアノ曲が登場する3編の短編集。いずれも主人公は中学生。ピアノが出てくるだけでどの話もなんかこう素敵でゆったりしたものになる。3作とも日本の中学生が主人公ではあるものの、少し幻想的で不思議な感じがした。表題作は3作目で、印象的だったが、1作目の、従兄弟同士の5人がそのうちの1人の親の所有する海辺の別荘に夏休みの2週間集まって一緒に過ごす話も良かった。中学生という微妙な年頃の友情や恋心、その年代から見た世の中に触れられる一冊。

  • 3つの短編ともピアノ楽曲がふわっと絡んでくる。
    子どもの頃、ずっとピアノを習ってたのもあってクラッシック音楽が身近にあったけど、作曲者名とは繋がってなかった。改めて検索して…あぁ!この曲が!なんて思えて、とても楽しかった。
    BGMにそれぞれのテーマ楽曲をかけて読むと、主人公が子どもなだけに、私自身の子ども時代を色々思い出した。

    森絵都さんや中山七里さんとか…クラッシック楽曲を言葉で表現出来るなんてほんと天才!

  • 再読。
    等身大の中学生を描いた3つの短編集。
    大人になりかけの頃を思い出す1冊です。
    優しいけど、キレイごとだけじゃない世界観。
    大人になって読んでも、何かが心に引っかかる。
    ぜひ子供が中学生ぐらいになったら読んでみてほしいです。

  • 素敵だった。
    読んだ後のこの気持ちって何だろう?と思ったことが、角田光代さんの解説にそのまま書いてあり…何だか嬉しくもあった。

    大切なことをちゃんとわかっている中学生たち。
    理屈や常識、大人が大事だと思っていることは、実はそんなに重要ではないのかもしれない。
    〝ちょっと変〟だけど、愛のある関係が眩しかった。

  • 中学生を主人公にした短編3編。ある、だだそこにある変わらないもの...。3編それぞれ曲を聴きながら何度も読み返してしまう。標題作も素敵だが「子供は眠る」の非日常や「彼女のアリア」の揺らぎに寄り添うのもいい。角田さんの解説は“らしい”の一言。

  • 本作を読み終わった直後にこの感想を書いていますが、今、私の心はワルツのようにとても軽やかです。
    余計な感情は入り交じっていない、ただただ「気分が良い」のです。


    クラシックをモチーフにした小説で、実際に曲を聴いてみることで、特別な楽しみ方ができました。

    不思議と一つ一つの物語に入り込めて、純粋な気持ちのまま読み終わりました。
    実際にこの世界のどこかで起こっていそうで起こっていなさそうな中学生の物語。
    起こっていたら、とても面白いな。


    小さい頃から習っていたピアノを、中学に入る前に辞めたことをこれほど悔やんだのは初めてです。

    表題作『アーモンド入りチョコレートのワルツ』
    で、発表会は普通は下手な順で行われるって書いてあって、そういえば私の初めての発表会はトップバッターだったな…なんて思い、懐かしさが込み上げてきました。

  • 中学生を主な登場人物とした3つの物語からなる短編集。

    それぞれ
    ・シューマン「子供の情景」
    ・バッハ「ゴルドベルグ変奏曲」
    ・サティ「童話音楽の献立表」
    の副題がついており、YouTubeで曲を流しながら読むのが至高。

    表題にもなっている「アーモンド入りチョコレートのワルツ」が一番好き。絹子先生のような先生にピアノを習いたかった。小学校の頃、好きな教科がある曜日は朝からウキウキしていたのを思い出した。

    3編とも、中学生ならではの不安定さを抱えたストーリー展開ではあるのだけど、エンディングではなぜかとても優しい気持ちになる。それが角田光代さんの解説の通り、森絵都さんの力なのかな。

  • 子供の頃のキラキラした雰囲気と素敵な音楽に囲まれた小説。
    「彼女のアリア」がとても好き。

  • 中学生のころの頃こんな風に感じていたでしょ、なお話。

    中学生が主人公の3つの物語が、ピアノの調べに乗せて紡がれる。女性作者ではあるけれど、「子供は眠る」で描かれる少年たちの素直になれない群像がなんとも言えずグッとくる。そんなに深い音楽の話はないけれど、本当は曲を知っていればなおのことなのだろう(一つも知っている曲はなかった)。どれもハッピーエンドではないけれど、心静かに終わっていくので後味が良いのが不思議。

    バレンタインプレゼントでのいただきもの。ほぼチョコレートの話はない。

  • うちの中学1年生の娘は、ピアノが大好き。私としては同じ習い事ならバレエの方を頑張ってほしいところだけど、娘はピアノの方が好きみたい。そして、私が最も勧める読書には全然興味を示さない。

    この本なら、少しは面白がってくれるかなと期待ができた。ピアノ曲をベースにした短編集だし、どれも主人公は中学生だし。娘の部屋にそっと置いておこう。

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著者プロフィール

1968年生。『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。産経児童出版文化賞、小学館児童出版文化賞など受賞多数。06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞。著書に『カラフル』『みかづき』等。

「2021年 『〈きもち〉はなにをしているの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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