「羽州ぼろ鳶組」の4冊目。
今回は、都を混乱に陥れている火を用いた奇っ怪な事件を止めるため、京都西町奉行長谷川平蔵が頼りとする源吾を京に呼ぶところから始まるお話。
櫂五郎が操る船で大坂を経由して星十郎、武蔵とともに京都に入った源吾らに、平蔵とその息子・銕三郎の関係、火消道具を扱う絡繰り師「水工」利兵衛の秘めた謎などが絡み、いつもとは異なりじりじりと話が進む。中盤までは、弓矢を引き絞りギリギリまで解き放たない、そんな緊張感。
そして、それが解き放たれるや否や、またしても怒涛の展開だが、下手人と対峙する武蔵の姿に火消しの第一義を思い出す源吾の姿が白眉。
と思っていたら、その後の思いもかけぬ平蔵の姿はそれを上回り涙を誘う。終章の挿話がまた泣ける。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2022年読んだ本
- 感想投稿日 : 2022年6月25日
- 読了日 : 2022年6月24日
- 本棚登録日 : 2022年6月25日
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