この本はいわゆる資本論入門などといった、資本論の解説本ではなく、資本論がわからないと言いながらも独自の読みと考察を重ねていく本だ。
だから当然資本論とは関係のない部分もあり、一見するとなんだこれは?と思ってしまうのだけれど、根幹にはちゃんと資本論があり、わからないなりに読み、考えているので何となく資本論がぼんやり見えてくる。
それにしてもなぜそのようなちょっとふざけた本が面白いのだろうか。それは宮沢章夫の文章が上手いからだ。比喩、考察、起承転結、それらが上手く、面白く書かれている。だから資本論をわからないと言いながら書いてる本が面白いのだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2011年3月4日
- 読了日 : 2011年3月4日
- 本棚登録日 : 2011年3月4日
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