博識、慧眼、そして親日の台湾元総督である故・李登輝。ニュースからは見えてこなかった、同氏の優れたリーダーシップが見えてくる一冊である。日本人論、中国人論として読んでも面白い(ちょっと日本びいきがすぎるところもあるが…)。過去から現在まで、日本と台湾の関係についてもよく分かる。
2014年発行の本ながら、今の香港の状況を予見していたのか、「『一国二制度』はあり得ない」と述べている。
一時期、台湾も過度に中国よりな時期があったが、香港の現状を見ていれば、さすがに一つの国になることにヤバさを感じているだろう。
今、これだけの見識や胆力を持った世界のリーダーが誰かと問われると、すぐには思いつかない。惜しい人物をなくしたものだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年2月2日
- 読了日 : 2021年2月2日
- 本棚登録日 : 2021年2月2日
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