華竜の宮(下) (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房 (2012年11月9日発売)
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本棚登録 : 729
感想 : 81
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50年以内に起こるという次なるホットプルームに備えて動き出した人類救済計画(極限環境適応計画)。狙われた疑似人間(獣舟変異体)ツキソメの遺伝子情報とネジェス(統合アメリカを中心とした巨大国家連合)の権力組織〈プロテウス〉の思惑。青澄公使はツキソメの身柄を〈プロテウス〉から守りきれるのか? そして人類の未来は?

あくまでも「言葉だけで闘い、決して暴力を振るわない」理想の外交官を目指し、現実とのギャップに苦悩し自分を責め続ける青澄公使が、いかにも窮屈だがそこがカッコよくもあった。

終末に向かう人類の姿を描いた秀逸なSF長篇だった。あくまで架空のお話だが、うして描かれると人類も捨てたもんじゃないな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF・ファンタジー
感想投稿日 : 2023年7月20日
読了日 : 2023年7月20日
本棚登録日 : 2023年7月16日

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