読了した後、体の中に、腐った生暖かい廃油のようなものが沈殿しているような不快感が漂った。それはこの著作に対してではなく、ヴェトナムの、いや東南アジアのもつ、例えようのない無邪気さを伴う殺戮の歴史によって生み出されるそれだ。巻頭に著者が挙げている「寓話」が、最もこの本の本質を表している。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ルポルタージュ、ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2014年7月26日
- 読了日 : 2014年7月26日
- 本棚登録日 : 2014年7月26日
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