誰も教えてくれない人を動かす文章術 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2010年12月17日発売)
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本棚登録 : 1081
感想 : 108
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やや酷評になるがご容赦を。前評判の割には物足りなさが残った。「誰も教えてくれない」というのは誇張である。独自の視点を持つこと、おトクな情報を提供する、書くことによって世界が広がること、これらは本書に限らず、さまざまな知的生産術の本に書かれていること。本書は、読書をしない人をターゲットにしているようだ。

<目次>
プロログ 人を動かす書く技術
第一章 「書く」ことで生活が劇的にチェンジする。
    エッセイからはじめる書く技術
第二章 まずゴールを決める
    「書く」ことで世界観がガラリと変化する
第三章 ビジネスの文章力
    稟議書・報告書・企画書・始末書・謝罪文の書き方
第四章 学生のための文章術
    感想文・小論文・自己アピール文の書き方
第五章 メールは余力を残すな
    おトク感を演出できる最高のツール
第六章 評価されるワンランク上の文章力
    視点の身につけ方、読書力、文章の思考法
あとがき

<メモ>
「書く」ときに念頭に置くこと
 発見・認識
 文脈をつなげる

受動的知識と能動的知識
能動的知識とは、自ら活かせる知識

なるべくたくさんの他者の認識を自分の認識として定着させる。
自分の中に多くの他者を住まわせる。
他人の話を引用し、咀嚼し、文章化し定着させる。

トルストイ『文読む月日』引用集

独自の視点
「異質であると思われる二つのものの間にある共通点を見つけること」
「同質であると思われている複数のものの間に差異を見つけること」

メールというコミュニケーションツールが本質的に、人間同士の関係性を下支えする身体性を欠いている。

文章において「凡庸さは恥」

野村監督
「行動を変えると習慣が変わる、習慣が変わると人格が変わる、人格が変わると運命が変わる」ーアメリカの心理学者ウィリアム・ジェームズの言葉
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」ー松浦静山の剣術書『剣談』

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月5日
読了日 : 2011年4月10日
本棚登録日 : 2018年11月5日

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