その昔、少女たちの心をときめかせる雑誌があった。
その名も『乙女の友』
読者へ最良の物を届けるべく、たとえ戦時下であっても
熱い思いで雑誌を作り続けた
編集者たちの物語です。
レースやリボン、繊細な刺繍にビロードの服、
女の子が大好きなものがたくさん散りばめられた
美しい挿絵と付録に、キラキラと目を輝かせる少女たちの姿が目に浮かぶようでした。
そんなささやかだけれど、宝物ようなものたちまで
容赦なく奪っていった戦争とは
一体なんだったのだろう。
美しい物に心をときめかせると
人は戦うことができなくなるというのか・・・
それならば、この世の中にもっともっと
美しい物、繊細で優雅なものたちが溢れればいい。
そして人と戦う気力など消えて無くなってしまえばいい。
自由に本を読み、自由に想像の翼を広げられる時代のありがたさを改めて感じました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(女性作家)
- 感想投稿日 : 2018年6月20日
- 読了日 : 2018年6月14日
- 本棚登録日 : 2018年6月20日
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