少しだけ、無理をして生きる (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2012年7月28日発売)
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経済小説、歴史小説作家の城山三郎が過去に小説の題材として取り上げた人物について、その魅力について語る本。

人の魅力を作っているのは「初心」であり、初心を持ち続けるとは、自分に安住せず、人から吸収しようとする(=学び続ける)生き方のことである。

少しだけ今後の人生観に影響を受けたかも知れない。

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・魅力を作っているのは「初心」だ。p14
・初心を持ち続けるとは、自分に安住せず、人から吸収しようとする(=学び続ける)生きた方のこと。p17

・渋沢栄一は吸収魔だった。いつ追い出されるかわからなくても、その周りのすべてを知り尽くそうとする。p27

・後に大臣になった王蒙は文革の時に地方に流され、作家活動を停止させられたが、その後もウイグル語を覚え作品を書き続けた。
「先のことがわからないからこそ、何かしなくてはいけないと思った」p42,43

・キングスレイ・ウォード「とにかくよく準備しろ」初めての人と会って握手する前に、その人のことを十分知っておけ。p66

・広田弘毅は館員が3人しかいないオランダ公館に左遷されたが、日蘭交渉史や植民政策などオランダのことをものすごく勉強した。
その姿勢が人望を集め、総理大臣になる。p110

・作家の野上弥生子は100歳になっても過去の話をせず、今の政治、社会問題について勉強していた。p143

・人間を支える三本の柱
「セルフ」「インティマシー」「アチーブメント」p166

・浜口雄幸は飛ばされて東京に戻れる保証はなかったが、タイムズを取り続けた。p181
・嫌な仕事もやり遂げた。p183

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション (新書/文庫)
感想投稿日 : 2012年8月25日
読了日 : 2012年8月25日
本棚登録日 : 2012年8月25日

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