[このクニは古来、主観的には無垢てあり、客観的に無恥なのだ。]
いろいろと書いてあるのだが、とにかく、この一文が過去も現在もおそらくこれからも、このクニを表すに適切ではなかろうか、そのことだけでも十分。十分に絶望だし十分に納得だ。
しかしとにかくいろいろ書いてあるのだ。頭がぐるぐるする。とても時間がかかり時々飛ばしたくなり、飛ばしてはまた戻る。
亡くなる前に十分問うことが出来なかった父を打つ、執拗に想像して打つようなところはどうなのかと思い、その暗さと、細部へのこだわりが、何度も読みたくなくなるのだが、戦争のことも戦後のこともどうせわからぬ自分であるからそんな偉そうことはいうこともできず読むことが責務だろうかと思いとにかく読んだ。まだ上巻なみとは。堀田善衛、武田泰淳、のことは知らない話、作品のことで興味深い。最後の、毛沢東、三島、父とわたし、で息つく思い。面白かった。三島由紀夫が軍艦マーチ演奏していたとは読響の指揮をしていたとは、、、
本当に無垢にして無恥なため、軍艦マーチはいまだに街中できくことができ、旭日旗も(日の丸も、、)合法的に普通にあることが、ドイツのナチス的なものへ排除と比して本当に小さい時から感覚的に不思議でもあり、自分の生まれた国(選べない、、)ながら恐怖のようなものを感じる、だから辺見庸さんが書いてることは少しわかると思う、が、とても深い絶望があると思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年9月14日
- 読了日 : 2022年9月14日
- 本棚登録日 : 2022年8月21日
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