上巻で原因の判らなかった重興の乱心は多重人格からであると確定し、その病に白田医師や多紀達と共に立ち向かう展開になる。過去のおぞましい記憶を掘り起こす辛い治療。始めは父親が原因と単純に収まるか、と思いきや様々な事件の真相がどんどん絡まって別々の方向から一つの流れに収束していく展開は無駄がなく流石。その時の最善を尽くしたのに悲しい結果になってしまったり単なるハッピーエンドではないからこそ、それでも未来を見つめ、考え続ける姿勢が光る。ただ最後の落とし処は安定の展開だけど安定し過ぎかなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代物
- 感想投稿日 : 2019年8月8日
- 読了日 : 2019年8月7日
- 本棚登録日 : 2019年8月8日
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