政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること 角川SSC新書

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  • 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング) (2012年2月10日発売)
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政府がマスコミと結託して嘘を言うのも、”1%”の利益のために社会システムが誘導されるのも今さら驚くにあたらないが、ではどうしたら良い?という答えは見つからず、絶望感を禁じ得ない。残念ながらその後状況は更に悪化し、「不信」から「無関心」にフェーズが移っている。皮肉な事にスマホのニュースフィードで溢れんばかりの情報に接する人ほど、ニュースの真偽や裏側に無関心になっていく。ひょっとすると、こうした情報の大量消費化もまた巧妙に仕組まれたものかも知れない。
マスコミが正義と良心を取り戻し、真実を正しく伝えるよう努力すれば問題解決するとナイーブに考えていたこともあったが、仮にそうなっても肝心の読者・視聴者がいなければ意味がない。つまり現状の『売らんかな』の報道は受け手が望むものが提供されているにすぎず、我々が変わらない限りマスコミの報道姿勢が変わることはない。では我々が情報を自分で取捨選択し、わかりにくくて面白くもないニュースや記事を求めるようになるのか?
やはり絶望感しかない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会時事
感想投稿日 : 2020年3月17日
読了日 : 2020年3月17日
本棚登録日 : 2020年1月27日

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