世界史の極意 (NHK出版新書)

著者 :
  • NHK出版 (2015年1月8日発売)
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感想 : 115
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民族やナショナリズムの発生過程について、これまでの見方を覆す斬新な視点が提供されていて勉強になった。
民族は自然発生的に生じるものではないが、かと言って人工的に作られるものでもない。そこにはエトニが必要で、エトニの形成には共通語の存在が重要な役割を果たしている。これ以外にも3大宗教や資本主義の理について多くを学ぶことができた。
しかし本書の主題である、アナロジーによる歴史の把握はよく理解できなかった。歴史はsroryであり、『大きな物語』で捉える重要性は解る。ただ著者の主張は、2008年を境に新帝国主義の時代に入ったと言うものだが、米ソ冷戦時代を含めて大航海時代から常に帝国主義が続いているように思える。著者の定義によれば、帝国主義とは独占資本と国家が結託して経済支配力を地理的に広げていくことだが、こんなことはいつの時代もあったのでは?別に2008年になって急に再開したものじゃないと思う。
よく解らん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史宗教哲学
感想投稿日 : 2017年6月29日
読了日 : 2017年6月29日
本棚登録日 : 2017年6月2日

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