だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2014年1月17日発売)
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感想 : 50
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理由なく、四国八十八巡りを歩いてみたいと、思い立ったが吉日。東京からはるばるフェリーで徳島県1番礼所の霊山寺をスタートした著者。気分はお気楽観光、信仰心などこれっぽっちもない。タイトルの「だいたい」が示す通り、脱力系で寄り道しまくりの旅日記。いつでもやめてやるという鉄の意志を持った著者が四国内をずんずんと突き進む。

足のマメの痛みに格闘したり、金剛杖の使い方に悩んだり、妙なところにスポットを当てつつ、外国人のガイド、カヌーの川下り、温泉めぐりなど観光も堪能。一人旅なんだけど、実に楽しそう。なんだかんだ言いいながも、八十八巡りを果たしてしまうのもニクい。

著者は言う。旅の醍醐味とは想像していた場所に、今、自分がそこにいるという実感なのだと。そんな人だから「だいたい」という衝動的な旅を実行し、楽しめるのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新感覚
感想投稿日 : 2016年7月30日
読了日 : 2016年7月30日
本棚登録日 : 2016年7月30日

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