「無税」入門: 私の「無税人生」を完全公開しよう

著者 :
  • 飛鳥新社 (2007年10月1日発売)
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本棚登録 : 349
感想 : 52
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著者はペンネームの通り「ただの」人だ。平凡なサラリーマン生活37年。近々定年を迎える。そんな普通の人が本を出版できる理由は、彼が30年以上、所得税を払っていないから。

本書は彼のそんな脱税テクニック、ではなく節税テクニックを紹介し、その結果によって、無税生活を勝ち取った自慢録だ。

彼の無税テクニックは単純明快。サラリーマンで稼いだ給与を赤字の事業で相殺し、課税所得を圧縮すること。確定申告をしたことがある人なら思いつくだろうし、すでに実行している人もいるだろう。税金は会社が計算して払ってくれるものと思い込んでいるサラリーマンでは思いつかないことではあるが。

しかし、「ただの人」を自称する割には、本書での著者は結構過激。橘玲や野口悠紀雄という大御所作家に喧嘩を売り、自らの甥にも無税生活を伝授する。そもそも著者のやっていることは、経費を水増しする違法行為であり、とがめられないのは、税務署が調査するヒマがないからだ。が、それを他人に指導するとなると、税務署も黙っていない気がする。

本書の印税によって、無税生活が終わったうえに、税務署に目をつけらた、なんてことはなかったのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新感覚
感想投稿日 : 2016年2月28日
読了日 : 2016年2月28日
本棚登録日 : 2016年2月28日

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