飽きる事無く下巻まで読了。
下巻後半からの木島の現実なのか夢なのか妄想なのか曖昧になってくる描写をもっともっと曖昧にさせてしまえばより恐怖感を煽れたのではないかと。ラストの結末からするに希望を残したかったのかな。
盲目的に何かを信じる事の恐さ。
そしてそれが集団になり巨大化していく。
巨大化していくにつれてどんどん排他的になってくるのはなぜだろう。排除したり敵を作る事でまとまるチカラがより強固な物になる。ベクトルが合う。でもそれでまとまった組織のチカラは所詮砂のようなもの。ただ、宗教となると、それが価値観の全てになってしまう。そうすると自然と攻撃することも排除することも=善い行いになってしまう。正当化しやすくなる。思考停止の恐さ。
講談社 2010年
装画:鳥山由美 装幀:鈴木成一デザイン室
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2016年6月17日
- 読了日 : 2016年6月17日
- 本棚登録日 : 2016年6月17日
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