2015 キノベス第8位
キノベスは個人的には本屋対象より好みに合うものが多い。
そんな中での1冊。
読後しばし茫然。「10人産んだら1人殺してもいい」生と死の交換が効率的に行われる社会での正義とは。命の手触りとは。考え続けてしまう。覚悟と想像力をもって、この世界の価値観と戦い続ける村田沙耶香という作家を、もっとこの世に問うてみたい、そう思った。【今井麻夕美・新宿本店】
まるで宇宙の遠く離れた場所から地球の人間という生物を観察しているかのような視点。どうやったらこんな発想が出てくるのか......読んで半年経った今でもどうしても気になり続けている作品。【桐生稔也・川越店】
さすが書店員さんの書評。的を得ていて簡潔。
表題作の殺人出産を含め4編の短編集になっている。
どの作品も今ある価値観を覆す内容。こうやって価値観というものは歴史の中でどんどんと変化していくのかもしれない。
2014.7 講談社 装幀:帆足英里子
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年10月31日
- 読了日 : 2015年10月31日
- 本棚登録日 : 2015年10月31日
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