ニッポンの裁判 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2015年1月16日発売)
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本棚登録 : 293
感想 : 33
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『絶望の裁判所』に続き、日本の裁判所をめぐるシステムについて、その事実がいかに悲観的かがよくわかる。
相変わらず読むとどんよりした気分になります。
そんな中、少しばかり参考になったのは、第3章の『3 あなたが裁判員となった場合には……』の以下の記述。
-----引用------
いずれにせよ、陪審制が実現する前にあなたが裁判員に選任された場合には、本章や『絶望』(68頁以下、145頁以下)の記述を思いだし、裁判官たちの人柄をよく見極めて安易に彼らの意見に誘導されないように注意し、くれぐれも、罪なき人に有罪判決を下す結果にならないよう、臆せずに自己の意見を述べ、信じるところを貫き、他の裁判員たちをも説得していただきたい。現在の刑事系裁判官たちが若手を養成するに際して重きを置いている一番のポイントが「にこやかな説得の技術」であることも、頭に入れておいていただきたい。
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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2023年11月28日
読了日 : 2023年11月27日
本棚登録日 : 2023年11月28日

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