1942年生まれで、高校時代に社会科学かぶれした後、大学で経済学を専門に勉強し始めた著者の時代背景がよく著されている。
古典派経済学が新古典派経済学と進化し、アメリカにおいては、第二次大戦後ケインズ経済学との折れ合いがなされたという経緯がよく理解できた。
また、アメリカ社会の特異性のゆえ、経済学が制度経済学として社会にビルトインされてしまうという理由も理解できた。
また、日本に移植された経済学は、それぞれの社会的文脈ゆえ、日本独自の進化をとげるというのも理解できた。
一番面白かったのは、アメリカ経済学を揶揄した寓話「エコン族の生態」は数理経済学が陥ってしまう罠をするどく指摘していた。
この世の中に合理的経済人は存在するわけがないということである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済
- 感想投稿日 : 2013年3月8日
- 読了日 : 2013年3月8日
- 本棚登録日 : 2013年2月26日
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