夏のレプリカ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2000年11月15日発売)
3.50
  • (343)
  • (708)
  • (1432)
  • (88)
  • (6)
本棚登録 : 7227
感想 : 510
4

S&Mシリーズ7作目。
今回も一気に読み切りました。

いつもはパソコンで書いている為、
なんだかんだと時間が経過してしまうのですが
(そのお陰で読後の新鮮な気持ちは忘れてます。苦笑)、
これはすぐ書きたくて携帯で書いています。

前作のマジシャン殺人事件と同時進行していた、この事件。
本作は偶数章しかありません。
その代わりに前作は奇数章しかないです。

今回は萌絵の友達、杜萌が主人公として物語が展開します。
3年ぶりに帰った実家で突然仮面の誘拐者に拉致される。
残りの家族は別荘で拉致されている。
犯人と別荘に向かったところ、家族を拉致していた犯人達が死体で発見される。
杜萌と同行していた犯人は逃亡。
実家に帰宅すると、鍵をかけて引きこもっていたはずの兄だけいなくなっていた。。

後半で、犀川先生、萌絵が登場し、
物語の謎が解明されていきます。

昨日の夜、あまりの眠さに読書を中断したんですが、
どうしても気持ち悪さが残って、
皆さんのレビューを読みました。
犯人がわかって、まさか…ああ…ってなったんですが、寝ました。苦笑

何でこんなに続きというか、
犯人が気になるんだろう、と思ったら、
今回は萌絵の友達が事件に巻き込まれ、
客観的ではなかったからだ、
と犀川先生の言葉を見て思いました。

今までの時間は、
犀川先生と萌絵の(私の中では)
外側で起こっている事件だから、
少し離れて見てたんだな、と。

犯人とトリックは納得でしたが、
他の人のレビューにあるように、
動機とか関係がイマイチわかりませんでした。
でも萌絵の大切な友達がひとり殺人犯として姿を消すのはとても悲しかったです。
素生については、
アンバランスで危うい感受性豊かな人なんだな、
と杜萌同様に美化してましたが、
普通の男の人で安心しました。彼女いて良かった。
いつから、どう生活してるのか気になりますが。

これまでの作品に登場した人物達に思いを馳せることはありませんでしたが、
杜萌だけは、何か悲しい気持ちになりました。
赤松がいなければよかったのに。
ダメとわかってて惹かれちゃうのは、
過去の素生に対しての想いへの反発なのかなあ。

今回の作品は色々と含みを残してるし、
気持ち的にもモヤモヤが残るのは、
全く客観的に見れてないからなのかもです。

昨日頼んだ次作、早く届きますように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー、サスペンス
感想投稿日 : 2022年5月8日
読了日 : 2022年5月8日
本棚登録日 : 2022年5月8日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする