有限と微小のパン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年11月15日発売)
3.76
  • (587)
  • (752)
  • (1064)
  • (43)
  • (6)
本棚登録 : 7194
感想 : 524
4

S&Mシリーズ最終巻。
860ページ。とにかく分厚い。これまでで一番分厚い。
電車での持ち運びに一苦労でした。
そして、なぜか帯がついてなかった。最終巻なのに…泣

物語は、日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークで過去に起こった「シードラゴン事件」を発端に、
新たな事件が起こります。

大きなテーマパークの中で、
誰が味方で誰が敵(というか犯人?)なのかもわからないまま、萌絵と犀川先生は謎に挑みます。
そして、姿を現す真賀田四季博士。

途中からは、怖くて続きが気になって、
読み進める手が止まりませんでした。

作中に、演劇は一時的にでも相手(観客)の感情をコントロールする、支配欲を刺激する、というようなことが書かれています。
以前のマジックがテーマの作品でもそうでしたが、虚構の物語のなかで相手を意のままに操ることができる、というのは快感なのでしょう。
そして間違いなく私はコントロールされる側です。笑

消えた死体と、残された腕、
真賀田博士の居場所、
隠された研究所、
ゲームの結末。

読み終わった後、
そっかあ、これで終わりなのかあ、
最後に萌絵は出てこないのか、となりました。苦笑

森博嗣さんの他の作品も気になりますが、
読み始めると止まらないことがわかったので、
しばらく控えようと思います。苦笑

そして森博嗣さんの作品は、
表紙がかわいい、素敵なものが多く、
読み終わった後にブックカバーを外して
物語の余韻に浸りながら、表紙を眺める時間も良きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー、サスペンス
感想投稿日 : 2022年6月5日
読了日 : 2022年6月5日
本棚登録日 : 2022年6月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする