少女は卒業しない (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2015年2月20日発売)
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読みたい本、欲しい本がたくさんあります。
でも我が家、財政難(いつものことですが泣)
そのため、本棚から積読本を。
2012年に購入していた一冊です。
しかもハードカバー。
当時の私、リッチ…!笑

帯は、
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「桐島、部活やめるってよ」の感動ふたたび!!
廃校が決まった地方の高校、
最後の卒業式。
少女たちが迎える、
7つの別れと旅立ちの物語。

この「さよなら」は、
きっと世界の扉をひらく。
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「桐島、部活やめるってよ」を20代そこそこで読んで、
たぶんその流れで本作も購入したんだろうなあ。

数年前に「何者」、最近「スター」を読んでいたため、
本作の青春、優しさ、青臭さみたいなものが新鮮でした。
そっか、こういう話も書いてたのかあ、と。

「何者」も「スター」も個人的には、
刺激的というか、ハッとする部分、刺さる部分があったので。

同じ学校、同じ制服、同じ一日、そして同じ時間を生きているのに、それぞれに「別れ」や決意があって。

同じ時間、空間を共有しているはずなのに、
胸に秘めている想いや葛藤は全然違うんですよね。

わかっていても、改めて思いました。

胸がきゅっとなりますね、30代後半の私が読んでも。苦笑
たぶん、精神年齢はまだ思春期。笑
(体力と気力は年齢相応。苦笑)

本作は…変な裏切りがなくて、
ひとりひとりの葛藤や悩みがあり、
その後どうなったんだろう、というとこをは見えずに、
別の同級生の物語に移っていきます。
それがなんかよかったです。
具体的な決着はわからなくても、
違う主人公と同じ空間で笑っている彼女がいるから。

私の学生時代は友達も少なかったし、
人見知りだったし、
感情的すぎたこともあったなあと、
結構生きにくい時間が多かったから、
こんなに素敵な青春時間を追体験させてもらえて幸せでした。

仕事帰りの電車(疲れて勉強はできないので、帰りの電車は小説を読んでます)で、良い時間を過ごせました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 朝井リョウ
感想投稿日 : 2023年4月22日
読了日 : 2023年4月21日
本棚登録日 : 2023年4月22日

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