風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡 (文春ジブリ文庫 3-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年11月8日発売)
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感想 : 45
4

夏と言えばジブリ。
金曜ロードショーにジブリが並ぶと夏を感じる。
今年は宮崎駿の新作、「君たちはどう生きるか」が公開されています。
ジブリに関する物語が読みたくて、「スタジオジブリ物語」と併読していた一冊です。

1990年代のインタビュー集で、
インタビュアーの渋谷さんも著名な方なんですね。

二人のやり取りが途中喧嘩のようだし、
インタビュアーの考えを押し付けているような印象も受けましたが、文字だけだからですかね。苦笑

映画は受け取り手の見方、
感じ方に委ねたい部分もあるから、
名言はせず抽象的に伝えている印象の宮崎監督と、
だからこういうことでしょ、という感じのインタビュアー。

途中、インタビュアーの文章の方が長くて、
宮崎監督が「そうですね」の一言で返してるのは、
笑いました。苦笑

宮崎監督の最初の一言が、
「いや」「いや、だから」みたいな言葉が多くて、
インタビュアーが違うのか、
宮崎監督の元々の性格なのか、
あまり詳しくない私には判断できず。苦笑

子どもに向けて映画を作っているというのは、
とても腑に落ちました。
「あんな人いない」に対して、
「まだ出会ってないだけかもしれないよ」と言いたい、と。

ヒーローでもヒロインでも、特殊能力がなくても、
ちゃんと自分で立って頑張る、
千(千と千尋の神隠し)を描きたかったというのが印象的でした。

読んでいて宮崎監督節に苦笑いしたり、笑ったり、ほっこりしたり、はっとさせられたり。

宮沢賢治の本が読みたくなりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2023年8月5日
読了日 : 2023年8月1日
本棚登録日 : 2023年8月5日

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