アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

  • KADOKAWA (1997年2月21日発売)
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自分の夢を追いかけるときに、今自分が持っているものを手放さなければならない。手放した後でも残っている大事な人や経験や知識、感情は大事にしないと、新しい場所に行っても、幸せにはなれないよ。
過去から学び、未来を夢見て、現在に集中して生きていくことで、狭い思考の中から同じことを繰り返すのではなく、周りの環境から多くのことが学べて、悔いのない生き方ができる。
けれども全員が同じような考えではなくて、夢を実現することよりも夢に夢を見ていることが幸せな人もいる。その人に夢を実現する様に具体的に勧めても、その人が自分のやる気のなさに気がつき、不幸を感じる人もいる。無理に勧めるのも良くないことなんだな。
夢を追いかけていても、心は反対の意見や諦めを言うことがある。その意見をシャットダウンするのではなく、よく耳を傾けることで、自分の気持ちの揺れ動きに気がつき、どう対処すればいいかを考えることもできる。
結局宝物は自分が元々いた教会の下にあったけれども、そこにたどり着くまでの過程でもたくさんの宝物を得ることができた。夢だけが宝物ではなくて、その過程で得られる予想もしなかったものたちも宝物だった。

ファンタジーで哲学的で、よく分からない所もあったけど、読み取れるところから人生の教訓が沢山あって面白かった。一つ言いたいのは、異国で会ったその日に全財産を人に預けるな!絶対盗まれると思った笑

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月2日
読了日 : 2021年8月2日
本棚登録日 : 2021年8月2日

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