トモスイ

著者 :
  • 新潮社 (2011年1月1日発売)
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本棚登録 : 110
感想 : 29
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アジアを題材にした短編集。
これはかなり好みが分かれる様だ。私は結構好きだった。特に「トモスイ」は初っ端からかなり癖の強い (文体はかなりあっさりなのだが) 作品なので、ここで分かれそう。こちらは第三の性に寛容なタイからインスピレーションされた作品。トモスイの描写はちょっと気持ち悪い感じはある、なんだか第三の性というかもう融合性ですよね。トモスイというのは筆者の作り上げた空想の生き物だが、明らかに性的。
他作品も非常に個性的。前半は常に「水」がキーになっている。また刹那を思わせる作品のように感じた。後半は「存在のしない者」と幻想・夢のような世界観。なんとなく仮想の世界観が宮沢賢治っぽいとも思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2023年3月15日
読了日 : 2021年3月25日
本棚登録日 : 2021年3月25日

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