2017年、14冊目は、再読月明け。ハズしたくないので、アベレージの高い、フェイバリット作家の一人、花房観音。
京都、下鴨神社近くにある、小さな神社。その社に血を滴らせることで願いが叶うという。
その社に、血を流し願いをした女の話が六編。今回は、そのタイトルだけ挙げておきます。
一、安産祈願
二、学業成就
三、商売繁盛
四、不老長寿
五、縁結び祈願
六、家内安全
どれも、「返(かや)りの風」、「人を呪わば穴二つ」などの言葉を思い起こさせる内容。読後感は、どれもあまりよろしくない。ミステリー要素はほぼないが、イヤミスのソレと近い感覚。しかし、イヤミスでも、官能でも、ホラーでもない、ジャンル分けが難しい、独特な感じ。
全体的に展開やオチはソレ程の意外性や、目新しさはない。その反面、細かい細工や、表現は実に巧み(←この字が似合うと思う)。字数的にも、引用登録していないが、二、学業成就の冒頭、1ページは、季節的にハマっている影響もあり、最高。
個人的には、二、学業成就。三、商売繁盛がお気に入り。ただ、作者の他のお気に入り作品と比べるとインパクトに欠けるかな、というコトで総合評価は、★★★☆☆としました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年4月5日
- 読了日 : 2017年4月4日
- 本棚登録日 : 2017年4月2日
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