運命の子 トリソミー 短命という定めの男の子を授かった家族の物語

著者 :
  • 小学館 (2013年12月25日発売)
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感想 : 1
5

短命だからこその人生、どのように受け入れるか。
まるごと、家族の日常に受け入れること。
著者の取材姿勢にも感銘。

◯「可愛いのは(健常者の長男と)同じですけれど、ちょっと質が違いますね。愛情を迎えにいくんです。」

◯病気とか奇形とか障害とか、様々な言葉があるがどれもしっくりこない。だから展利は長男に朝陽君の姿をそのまま伝えることにした。

・手術するか否かはケースバイケース。よりよく生きる上での課題の克服につながるか否か

◯障害新生児の家族は孤立して生きていくことはできない。また決して孤立してはいけない。医療・福祉・教育の関係者たち、あるいは友人や親族・近隣の人たちと共に生きていくと決めることが、家族の新たな出発となる。その手助けを医療の面で実践していくことが、医者にとっての生命倫理であろう。倫理は思弁ではなく、行動である。私はそういうことを学んだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人文・社会
感想投稿日 : 2019年6月9日
読了日 : 2019年6月9日
本棚登録日 : 2019年6月9日

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