「欲望」と資本主義-終りなき拡張の論理 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (1993年6月16日発売)
3.57
  • (22)
  • (41)
  • (68)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 490
感想 : 38
4

資本主義を欲望によってフロンティアを拡大していく行為と捉え、どのように発展したか、何故成功し、社会主義は失敗したのかについての著者なりの答えが示されている。ペレストロイカは社会主義+市場の導入という形で立ちゆかなくなり、計画経済において権力側がコントロールしきれなかったことなどが興味深かった。アメリカの大量生産を可能にする大量消費(需要)の存在や、メルティングポットが故の大衆を相手にした資本主義なども納得できる(それは貴族主義などのヨーロッパには根付かなかった)。欲望とうまくつなげながら論じられている名著。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:
感想投稿日 : 2015年9月16日
読了日 : 2014年11月11日
本棚登録日 : 2014年11月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする