つくづく、猫は危ない生き物だと思った。
ある日いきなり生活の中に現れあっという間に居場所を広げ
そしてある日いきなり姿を消す。
その生き方を巡って思わぬ人と意見の相違でギクシャクし、
光の量によって変わる瞳に心を根こそぎもって行かれる。
外に出て行けば何事も無く帰るように祈るのみ。
外に出たがる猫に無理強いをすることができない。
私の猫は完全室内飼いで、交通事故に遭う確率は
ほぼゼロと思われるが、
閉ざされた部屋の中で関係性はより濃密になっている分、
必ずいつか訪れる別れに今から胸を締めつけられる。
作者の選ぶ言葉はとてもきれいだと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(日本)
- 感想投稿日 : 2013年10月12日
- 読了日 : 2013年10月12日
- 本棚登録日 : 2013年10月12日
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