宮下さんは、現在活動中の日本の作家で多分一番好きだ。文章が良い。気取ったところがなくて、読みやすいところが非常に好み。心の中にすうっと入ってくる。ごく普通の人達の人生を丁寧に描く所も好きだ。この小説にもその2つの良さが発揮されている。二人のハルの物語。どちらのハルも不器用だが、一生懸命に誠実に生きる。その生き方に共感した。二人の生き方が交錯するのは、日本人の誰もが忘れられない日。宮下さんの小説の中では地味なプロットだと思う。それでも、その地味さゆえに心に深く染み入るところがあって、感動は大きい。
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- 感想投稿日 : 2017年4月14日
- 読了日 : 2017年4月14日
- 本棚登録日 : 2017年4月14日
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