神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

  • 河出書房新社 (2008年11月20日発売)
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一日一歌読み進めたが、その一時一時は非常に贅沢な時間だった。

序盤は舞台設定の目新しさに惹かれるものの、半ばこれが不朽の名著たる所以ってなんだ?と悶々とし、終盤になってようやく朧げにその輪郭が見えてきた。

とは言え、原語(トスカーナ語)の詩的な情緒だったり、ウェルギリウスやホラティウス等の詩を味わうことなしに僕の中で名著だと断言はできない。んー歯痒い。

そんな中でも、確実に言えるのはダンテの想像力と描写力、教養の深さは並大抵ではないこと。恐らくそれが名著たらしめている大きな要因だと個人的に思う。

ダンテは実際に見たことのない地獄の世界を行ったかのようにありありと描写する。絶妙な比喩もその一助になっている気もする。そこに人文学、物理学、歴史学などあらゆる学問の教養がスパイスのような役割を果たす。

注釈も詳しく、文庫で手軽に買えることに感謝!

さて、煉獄編へ〜




読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月6日
読了日 : 2020年8月6日
本棚登録日 : 2020年8月6日

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