わたし、「新井素子」は小説を書いていたらなにか白い空間でぼそぼそ言っている人がいて、気が付いたら「彼ら」がそこにいた!
旧作の新装版(ショート二本付き)私は中学生から高校生の頃は、新井素子にどっぷり漬かって育ち、影響もかなり受けていました。この作品は新井素子ワールドをそれこそ物語にしてしまった!というようなもので、元々新井素子さんの物語は、人物ひとりひとりが新井素子っぽいなーというところがあるのを、世界全体にほんとうに広げてしまったようなところが、ファンにはたまらない作品でした。「新井素子」の部屋という小さな部屋から、どんどん世界が「新井素子」に侵食されていき、「革命」にまで持ち上がっていくのをあぜんとみていくしかないです。
読み始めたら夢中になってずーっと読んでしまいました。基本的には、しあわせな世界の中でのやるせない出来事、そんな新井素子さんの世界がこの話には集約されていると思います。書き下ろしのショートは、……まだこの言葉づかいでかけるのか!と驚きました。あ、表紙は吾妻さんのままがよかったなー。少女マンガ風も違うと思うし、なかなか難しいっすね。
読書状況:読み終わった
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読了
- 感想投稿日 : 2018年11月21日
- 読了日 : 2010年9月19日
- 本棚登録日 : 2018年10月12日
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