日本の会社の一部では企業価値を高めるために海外投資ファンドから厳しい提案を示されるケースが見られるものの、海外の会社のほうが手厚い処遇で従業員に優しいことも多くなった昨今、時代背景は変わってきたように思えるものの、一方、日本の企業の生産性の向上は待ったなしということは間違いないのではと感じる。その実行には優れたリーダーが必要と考えるが、本作では私利私欲にまみれたステークホルダーにより会社が破壊されていく様子が描かれている。リストラ屋社長の生い立ちやハーレムの子どもたちに語られる作品最終部は、社会問題意識が喚起される読後感を残した。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年6月5日
- 読了日 : 2022年6月3日
- 本棚登録日 : 2022年6月5日
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