続ぼくを探しに ビッグ・オーとの出会い

  • 講談社 (1982年7月1日発売)
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本棚登録 : 893
感想 : 118
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「ぼくを探しに」の続編。

 こちらは、「ぼくを探しに」では「かけら」として扱われていた物体が主人公。
比べて読むと、アナザーストーリーのようで楽しい。しかし、それだけでは終わらせてくれないのがこの続編。

 個人的には「ぼくを探しに」よりも、こちらの方が強いメッセージ性を感じた。一言で言うならば「みんな違ってみんないい」といったところだろうか(笑)
 ひとりでは何もできない、と感じている主人公もさまざまな出会いから少しずつ考え方を変えていき、ビッグ・オーの一言から本当に自ら動き始める。

 ビッグ・オーを含め、かけらの出会う(あるいは目撃する)物体たちはそれぞれが個性的で、中にはまるで現在の発達生涯を想像させるようなものもいる。(念のため、付け加えておくと、現在、発達生涯を持つ人間は軽度も含めて6%以上存在すると言われている。差別的な発言だとはとらえてほしくない)

 私たちも多種多様な人物や出来事と出会い、成長したり、ときに退行したりする。みためなんて関係ない。大切なのは心だ。行動力が合えればなおさらよい。

そんな風に思わせてくれる絵本だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 買いたい
感想投稿日 : 2011年9月7日
読了日 : 2011年9月7日
本棚登録日 : 2011年9月5日

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