早期の胃がんを手術し、十一か月後に再発、転移が見つかり、抗がん剤などの治療を続けたが、担当医師から「残念ですが、もうこれ以上、治療の余地がありません」と告げられる。
52歳男性のがん患者の小仲と、医療センター外科医の森川。
それぞれの思いと、その後の日々が、描かれていく。
俺を見放すのかと怒りに震える小仲と、希望のない抗がん剤治療によって逆に命を削ることを悪と考える森川。
どちらも、自分の考えを分かってくれない相手を理解できないのだが…。
そんな二人の、どちらか一方への共感に偏らずに読み進むことができ、
そして終わりが来る。ほんの少しの救いがあってよかった。
何が正しいか、答えなど言えないけれど。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年1月13日
- 読了日 : 2019年1月11日
- 本棚登録日 : 2019年1月13日
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