ヴァインランド (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第2集)

  • 河出書房新社 (2009年12月11日発売)
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本棚登録 : 288
感想 : 15
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ピンチョンを読んだのはこれで2作目。これから『重力の虹』や『V.』や『逆光』やらを読めるのが幸せ。

本作は、何より佐藤良明の翻訳が文句なしにすばらしい。細かな揚げ足取りを仕出したらキリがないけれど(翻訳とは「肉を切らせて骨を切つ」的なものじゃなかろうか)、ちゃんとピンチョンの世界観が出ていて脱帽。

日本が舞台になっているくだりは、タランティーノの『キル・ビル』ばかりが頭にちらついて仕方なかった。とはいえ、よく調べたものだ。上野の様子とか。

それとあわせてもうひとつ。直感的に気づいたのだけど、ピンチョンはきっと何かしらの楽器が演奏できるし、楽譜が読めるはずだ。この推測が間違いだったとすれば、それこそ、恐るべき、トマス・ピンチョン!

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・詩
感想投稿日 : 2013年7月14日
本棚登録日 : 2013年7月9日

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