ピンチョンを読んだのはこれで2作目。これから『重力の虹』や『V.』や『逆光』やらを読めるのが幸せ。
本作は、何より佐藤良明の翻訳が文句なしにすばらしい。細かな揚げ足取りを仕出したらキリがないけれど(翻訳とは「肉を切らせて骨を切つ」的なものじゃなかろうか)、ちゃんとピンチョンの世界観が出ていて脱帽。
日本が舞台になっているくだりは、タランティーノの『キル・ビル』ばかりが頭にちらついて仕方なかった。とはいえ、よく調べたものだ。上野の様子とか。
それとあわせてもうひとつ。直感的に気づいたのだけど、ピンチョンはきっと何かしらの楽器が演奏できるし、楽譜が読めるはずだ。この推測が間違いだったとすれば、それこそ、恐るべき、トマス・ピンチョン!
読書状況:いま読んでる
公開設定:公開
カテゴリ:
小説・詩
- 感想投稿日 : 2013年7月14日
- 本棚登録日 : 2013年7月9日
みんなの感想をみる