リスタデール卿の謎 (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 56)

  • 早川書房 (2003年12月15日発売)
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本棚登録 : 280
感想 : 30
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世界には冒険と謎だらけ。

特に名探偵は出てこない短編集。謎が提示され、もしくは事件に巻き込まれ、登場人物はどうにかするしかない。クリスティーお得意の国際的陰謀もあれば、強盗も出てくるし、ハッピーエンドもバッドエンドもある。

「リスタデール卿の謎」格安物件に隠された事件とは。オチがまったくファンシーでロマンティック。いい人が報われる話はいい。

「ナイチンゲール荘」長い付き合いの恋人ではなく、激しく恋に落ちた夫を選んだ。けれど夫が死んで、恋人の胸に飛び込む夢を見る——。疑心暗鬼が事件を生む。

「事故」あの女性は過去に殺人を犯したけど無罪になった人だ。引退した元警部は、新たな被害者を出さないために夫妻のところに乗り込んだが——。オチが読めるけど伏線が鮮やかで満足の一編。

「白鳥の歌」ポーラ・ナツォルコッフの代表作はトスカ。ラストンベリーで個人的に開催されるオペラに招かれた彼女は、急遽代役に入ったブレオンを喜んで受け入れる。トスカという題材がぴったりハマってキュッとしまった作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 933: 小説. 物語
感想投稿日 : 2021年6月27日
読了日 : 2021年6月27日
本棚登録日 : 2021年6月27日

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