アンの娘リラ―第十赤毛のアン (1959年) (新潮文庫)

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感想 : 2
3

アンの末娘、リラの視点を通しての第一次世界大戦時代の物語。
ヒルクレストの娘たちを少し思わせる。
「リラ・マイ・リラ」が印象的。

アンとギルバートとなんとよい親になった事だろう。
そして、リラが人の容姿にこだわる点はどう考えてもお母さん譲りである。

アンは赤毛コンプレックスがあったからこそ、ダイアナの美しさに惹かれ、ひと目見たときから密かにかっこいいと思っていたギルバートが「にんじん」と言ったことに対して、「なによ、ちょっとハンサムだからって!」と、5年間口を利かなかったのであるから。
そして崇拝者(アンブックスを通してこの言い方、わりとすき)であるチャーリー・スローンのことは「わたし、出目の男の子ってきらいよ」である。勝手なものだ。

そしてリラは客観的にも美人に育つのだが、これまたハンサムな青年に恋し、彼が遠征に行ってる間に口説きに来た好青年については、
「彼の不格好な鼻のことがなければ、言ってることがもっと立派に聞こえるのに」
とかなんとか思う。

ここ性質はモンゴメリーの他の作品でもそうなのだろうか?
彼女の日記からは面食いな部分は感じられなったけど、気になるところ。


いずれにしても3巻まで読んだきり、20年ほど放置したアンブックスを読み終えることができて満足。

そして、最終巻はやはり面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説など
感想投稿日 : 2021年10月4日
読了日 : 2021年9月28日
本棚登録日 : 2021年9月28日

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