アンの末娘、リラの視点を通しての第一次世界大戦時代の物語。
ヒルクレストの娘たちを少し思わせる。
「リラ・マイ・リラ」が印象的。
アンとギルバートとなんとよい親になった事だろう。
そして、リラが人の容姿にこだわる点はどう考えてもお母さん譲りである。
アンは赤毛コンプレックスがあったからこそ、ダイアナの美しさに惹かれ、ひと目見たときから密かにかっこいいと思っていたギルバートが「にんじん」と言ったことに対して、「なによ、ちょっとハンサムだからって!」と、5年間口を利かなかったのであるから。
そして崇拝者(アンブックスを通してこの言い方、わりとすき)であるチャーリー・スローンのことは「わたし、出目の男の子ってきらいよ」である。勝手なものだ。
そしてリラは客観的にも美人に育つのだが、これまたハンサムな青年に恋し、彼が遠征に行ってる間に口説きに来た好青年については、
「彼の不格好な鼻のことがなければ、言ってることがもっと立派に聞こえるのに」
とかなんとか思う。
ここ性質はモンゴメリーの他の作品でもそうなのだろうか?
彼女の日記からは面食いな部分は感じられなったけど、気になるところ。
いずれにしても3巻まで読んだきり、20年ほど放置したアンブックスを読み終えることができて満足。
そして、最終巻はやはり面白かったです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説など
- 感想投稿日 : 2021年10月4日
- 読了日 : 2021年9月28日
- 本棚登録日 : 2021年9月28日
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